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中学受験と反抗期が重なった|保護者がとるべき行動・注意点とは
早い子だと、小学校高学年から始まる反抗期。中学受験を控えた子どもが、反抗期のようなきつい行動・言動をするようになると、不安や焦りを感じるのは無理もありません。いくら普段から子どもの面倒を見ている保護者とはいえ、突然の暴言や乱暴を受け入れるのは難しいでしょう。
しかし、反抗期を迎えても中学受験は待ってくれません。保護者として適切な対処法は、子どもとコミュニケーションを取り、正しく導くことが重要です。
そこでこの記事では、中学受験と反抗期が重なった場合、保護者がとるべき行動や注意点を解説します。男女ごとの反抗期の違いについてもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
◆本記事の目次
そもそも反抗期とは何なのか|男女に違いはあるの?
子どもの成長過程で避けて通れないのが反抗期。実はこの反抗期は2つの時期に分かれており、男女によっても違いがあります。時期や性別による違いを理解したうえで接してあげることが、子どもと良好な関係を築くために重要です。
ここでは、子どもが成長する過程で訪れる「第一次反抗期」と「第二次反抗期」の違いについて、しっかりと理解しましょう。さらに、男女ごとの違いも解説します。
●第一次反抗期
第一次反抗期は、1歳半から3歳くらいの子どもに多く見られます。赤ちゃんの時期を過ぎて自分で立ち上がる頃から始まり、3歳くらいまで続くのが一般的です。
この時期の特徴は、何でも「イヤ!」と言ったり、自分でやろうとしたりと、明確な反抗や自己主張を示すようになるところ。第一次反抗期は自我が芽生え、保護者から自立するための大切な時期なので、子どもの自己主張を尊重することが大切になります。
自己主張を妨げてしまうと、自分の考えを伝えると親に嫌われると思い込み、自分の感情を溜め込んでしまう子どもになるかもしれません。その後の成長に悪影響を及ぼすこともあるので、第一次反抗期は、子どもの主張を尊重しながら接することが重要です。
●第二次反抗期
第二次反抗期は、多くの子どもは中学生ごろに生じますが、早い子だと小学校低学年のうちから兆候が見られる場合も。一般的に思春期の時期に第二次反抗期が訪れることが多く、大人に近づくうえで急激に心身が成長します。
思春期は、ストレスや不安、やり場のない思いが心の中に渦巻く時期です。これらに対する反応が保護者や教師への反抗として表れます。大した理由もなくイライラすることがあるので、むやみに怒ったり、しつけをしたりするのは避けましょう。第一次反抗期よりも子どもの感情に配慮しながら接する必要があります。
●男子は行動に表れやすい
男子は女子に比べて心身の発達がゆっくりしている傾向にあり、小学校高学年になっても気持ちを言葉で表現するのが苦手な子どもが多いです。うまく言葉で表現できない分、やり場のない感情が行動に表れてしまいます。
伝えたいことを伝えられないもどかしい思いが、乱暴な行動に表れるケースも少なくありません。力加減をコントロールできず、物を壊したり、壁を破壊したりするのも反抗期の男子によく見られる行動です。
●女子は態度に出ることが多い
男子よりも心身の発達が早い女子は、人の痛みを敏感に察知できるようになります。反抗期になると相手を無視したり、目を合わせなかったりと、人がされたら嫌なことを理解したうえで感じの悪い態度を取ることがあるのです。
また、小学校高学年になるとグループを作って遊ぶようになり、友だちに関する悩みが増えてきます。友人関係の悩みがストレスとして態度に表れ、精神的に不安定になることもあるでしょう。
中学受験と反抗期が重なったとき保護者が抱きやすい悩み
子どもが反抗期を迎えると、まるで別人になったかのような急激な変化が表れる場合があります。突然変化した子どもに戸惑う保護者は多いはずです。さらに、中学受験のタイミングに反抗期が重なると、焦りや不安はますます増加するでしょう。
ここからは、中学受験と反抗期が重なった場合に保護者が抱きやすい悩みを紹介します。反抗期の子どもに関する悩みを解決するのは簡単ではありません。しかし、子どもとの向き合い方を理解しておくことで改善に向かっていくでしょう。
●ほめても喜んでくれない
「ほめて伸ばすと子どもがのびのび育つ」というフレーズを、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。しかし、反抗期の子どもに対してやみくもにほめるのは逆効果です。安易にほめすぎると言葉が響かず、ご機嫌取りのように伝わってしまいます。
重要なのは、「こんな問題も解けて、すごいね」「いっぱい勉強して、すごいね」など単に結果をほめるのではなく、プロセスに注目すること。ほめ方一つで変わってきます。
保護者サイドから考えても、ほめる行為は子どもの反応を期待してしまいますが、感心する行為は自己完結でき、子どもの反応を気にする必要がありません。子どもの反応を気にする必要がなければ、気楽な気持ちでコミュニケーションを取れるでしょう。
●マイナス思考になってしまう
マイナス思考になってしまうのも反抗期の影響と考えられます。成績不振や学校での失敗をマイナスに捉えてしまい、ちょっとしたことで以前より深く落ち込んでしまう子どももいるのです。
マイナス思考に陥ったままの状態が続くと、ほかのミスを誘発してしまい、さらに成績が落ち込むケースも少なくありません。保護者としては、何とかプラス思考にチェンジしてほしいところです。
保護者は「次、がんばろうよ!」「きっと大丈夫!」といった曖昧な言葉で励ましがちですが、子どもは「そんなことわかってる」と、心の中で反抗して逆効果になることもあります。このような場合、曖昧な言葉ではなく、数字を示して具体的にフォローすることが大切です。テストであれば「次は80点を目指してみよう!」といったアドバイスが、子どもの気持ちを前向きにするでしょう。
●勉強しようとしない・反抗的になる
子どもが勉強しなくなったり、反抗的な態度を取ったりすることに悩む保護者も少なくありません。中学受験を前に、成績が伸びていなくても勉強しようとしない子どもを見ると、焦りや怒りを抱くのは自然です。「勉強しなさい!」と言っても「うるさい!」と言い返してくる子どももいるでしょう。
このような場合、無理にやる気にさせようと考えるのはおすすめできません。勉強を継続させるコツは、「勉強するのが楽しい」と思わせることです。「文章を書くのが上手だね」や「計算問題を正確に解けるんだね」など、子どもの努力を具体的に評価することで、やる気にさせられるでしょう。
●兄弟姉妹と同じやり方が通用しない
兄弟姉妹で同じやり方が通用せず、悩む保護者は多くいます。お兄ちゃんはできたのに弟はできない、お姉ちゃんはこの時期には合格ラインにいたのに妹はまだ危ない、という状況はよくあることです。
しかし、このようなことを直接子どもに伝えてしまうと、精神的に大きなダメージを与えてしまいます。兄弟姉妹での比較は、子ども心を傷つけることになりかねません。「兄弟だから」という理由ではなく、ひとりひとりに個性があることを意識して接するようにしましょう。
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反抗期が重なったときのために! 今からできる保護者の心構え
反抗期が中学受験と重なった場合、保護者は焦りを感じますが、同じく子どもも悩んでいます。しかし反抗期の子どもは素直になれず、上手く大人を頼れなかったり、間違った選択をして将来後悔したりすることも。そうなる前に、保護者が子どもを正しく導かなければなりません。子どもが反抗期を迎える前に、今からできる保護者の心構えを確認しておきましょう。
●心に余裕をもって接する
子どもが反抗期を迎えたら、保護者は心に余裕を持って接してあげるのが大切です。子どもの精神状態は不安定で、自分で自分のことをきちんと理解できていないまま、よくわからない行動をとる場合があります。たとえ反抗的な態度を取っても、保護者が感情的に反論するのは避けましょう。親子関係が悪化してしまい、子どもとの会話すらままならない状態になりかねません。
子どもが本当に伝えたいことが何なのか冷静に読み取り、反抗的な部分はサラッと受け流す心の余裕が大切です。自分にも反抗期があったことを思い出すと、大らかな気持ちで子どもと接することができるでしょう。
●保護者がストレスを溜めないように工夫する
保護者がストレスを溜めないことも、反抗期の子どもと接する際は大切です。ストレスを感じていると、子どもの反抗に余裕を持って対応できません。最悪の場合、子どもに八つ当たりをしてしまい、激しい言い争いになることもあります。
保護者はあらかじめストレスを発散する方法を考えておき、なるべく溜め込まないように対策しておきましょう。子どもがストレスを溜めているようなら、発散方法を一緒に試してみるのもおすすめです。
●頼られたら親身に対応する
どんなに反抗的な態度を取っていても、子どもにとって保護者は頼れる存在です。子どもから相談されたら、話を途中で遮ったり、頭ごなしに否定したりせず、落ち着いて聞いてあげましょう。
話を聞いていると、子どもが何に悩んでいるのか読み取ることができ、解決策を一緒に考えることが可能です。解決策を教えてほしいのではなく、ただ話を聞いてほしいだけの場合もあるため、見極めながら対応しましょう。
●必要なら学校や塾の教師を頼る
どうしても保護者の話を聞き入れてくれない場合は、第三者を頼ることも重要です。学校や塾の先生の言葉なら、子どもの耳に届き、前向きな行動に導いてくれるケースもあります。
また、反抗期の子どもへの接し方について、アドバイスをもらうことも可能です。子どもの様子を毎日のように観察している教師だからこそできるアドバイスがあります。自分の言葉が子どもに響いていないようなら、第三者を頼ることも大切です。
中学受験と反抗期が重なる前に塾に通うのがおすすめ
この記事では、中学受験と反抗期が重なった際に保護者が取るべき行動について解説しました。反抗期の子どもは、心が傷つきやすく非常に不安定な状態です。やみくもに勉強させようとしても、継続的に勉強するのが難しく成績を上げるのは簡単ではありません。
保護者は子どもの様子に寄り添いながら、「ほめる」よりも「感心する」ことが大切です。成績が思うように伸びずマイナス思考に陥った場合は、曖昧なアドバイスよりも具体的な数値を含めた目標を設定し、息子さんや娘さんのサポートをしてあげましょう。
中学受験と反抗期が重なってしまうと、保護者の力だけではどうにもならない場合があります。そんなときは、学習塾を利用して成績アップを目指しましょう。中でもおすすめなのは「京進の中学・高校受験TOPΣ」です。
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