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高校受験の面接対策で重要な「マナー」と「よく聞かれる質問」を解説
高校受験にあたって「面接対策もしっかりしたい」と考える方は多いはずです。しかし、筆記試験の勉強もある中で、面接試験に割ける時間は限られます。少ない時間で効率的に対策するには、面接官が注目する「マナー」や「よく聞かれる質問」を知っておくことが大切です。
この記事では、高校入試の面接で気をつけるべきマナーや、聞かれることが多い質問を紹介します。高い評価を得るためのポイントも解説するので、2023年度の入試に向けて、ぜひ参考にしてください。
◆本記事の目次
高校受験の面接で高評価を得られない人の特徴
高校受験の面接で高評価を得られない人には、2つの共通点があります。
1つ目は「マナーが悪い」ことです。マナーに反する行為は悪目立ちしてしまうため、いくら質問に対する回答がよくても、高評価を得るのは難しいでしょう。
2つ目は「質問に対して理想的な回答ができない」ことです。面接では、学力だけでは測れないコミュニケーション能力や人間性が問われます。理想的な回答ができなければ、これらの能力が低いとみなされ、高評価を得られません。
2つの共通点を踏まえて、面接で高評価が得られない人の特徴を詳しく解説します。
●マナーが悪い
面接官は回答の内容だけでなく、マナーもチェックしています。マナーが悪いと第一印象でマイナス評価となってしまうため、注意が必要です。入室・退室時の扉の開閉やあいさつはもちろん、イスに座っているときの姿勢や目線も注目されています。
マナーを評価軸にしている面接官も多いので、正しいマナーを確認し実践することが大切です。
●質問に対して理想的な回答ができない
面接官の質問に理想的な回答ができず、高評価を得られない人も少なくありません。高校入試の面接では、質問される内容が概ね決まっているので、事前に回答を準備し、練習しておくことで対策可能です。質問される内容は、受験する高校の過去の面接資料などを参考にしましょう。
回答を用意していても、面接本番でうまく答えられなければ高評価を得られません。緊張した状態でも答えられるように、模擬面接を学校の先生にお願いするなどして、繰り返し練習することが大切です。
面接で気をつけるべきマナー
面接で気をつけるべきマナーの項目は、「入室時」「退室時」「服装・髪型」「言葉づかい」に分けられます。それぞれの手順やポイントを漏れなく押さえておくことで、面接官に好印象を与えられるでしょう。
ここでは、面接で気をつけるべきマナーのポイントについて詳しく解説します。
●入室時
・受験番号と名前を呼ばれたら、大きな声で「はい」と返事する
・落ち着いてドアを3回ノックする
・「どうぞ」などと返事があったら、静かにドアを開く
・「失礼します」と言って、軽く目礼してから入室する
・ドアに向き直り、両手で静かに閉める
・閉め終わったら面接官に一礼し、イスの横まで歩く
・受験番号、中学校名、氏名を告げ、「よろしくお願いします」と言って一礼する
・「おかけください」と言われたら、「失礼します」と言って着席する
控室で待機しているときから、気を抜かないように準備しておくことが大切です。第一印象は面接に大きな影響を与えるので、何度も練習して完璧にしておきましょう。
●退室時
・イスの横に立ち、背筋を伸ばす
・「ありがとうございました」と言って一礼し、ドアまで歩く
・ドアの前で面接官に向き直り、「失礼します」と言って一礼する
・ドアを静かに開き、外に出て静かにドアを閉める
・控室に戻り、係の人の指示に従う(退室後の動作にも注意を払う)
退室後も面接は終わっていないので、気を抜かないように注意しましょう。扉を閉めた後「やったー」などと騒ぐのは厳禁です。面接がうまくいったとしても油断せず、学校を出るまで気持ちを引き締めておきましょう。
●服装・髪型
・寝癖などを整え、清潔感のある髪型にする(パーマやカラーはNG)
・髪の長さは目にかからないようにする(目が隠れると悪印象)
・制服やブレザーは汚れを落とし、シワを伸ばしておく
・スカートは短すぎず、長すぎない丈にする
・靴下は白・黒・紺・グレー
・靴は黒の革靴を選び、事前に磨いておく
・ピアスやマニキュアなどの装飾品はNG
散髪や制服のクリーニングなどを面接の前日に行うと、失敗した際に取り返しがつきません。面接の練習だけでなく、髪型や服装などの身だしなみも余裕をもって準備しておきましょう。
●言葉づかい
・敬語を正しく使う
・面接では「貴校」ではなく「御校」を使う
・一人称は「わたし」を使う
・語尾は伸ばさない
・「めっちゃ」「〇〇的には」「〜ッス」などのくだけた言葉はNG
間違った敬語や、「めっちゃ」「〇〇的には」などの面接にふさわしくない言葉には注意が必要です。普段から使用していると無意識に使ってしまうことがあるので、面接の1カ月前から言葉づかいに気をつけて生活するとよいでしょう。
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【6選】高校受験の面接で聞かれることが多い質問
高校受験の面接でもっとも気になるのは、質問内容ではないでしょうか。もちろん、受験する学校ごとに内容は異なりますが、公立高校、私立高校にかかわらず、どの学校でもよく聞かれる質問が存在します。
ここでは、高校受験の面接で聞かれることが多い質問を6つ紹介します。
●志望動機・志望理由
あらゆる面接で必ず聞かれるといっても過言ではないのが、志望動機・志望理由です。面接対策を始めたら、真っ先に準備しておきましょう。
志望動機を回答するうえで大切なのは、積極性を伝えることです。「自分の偏差値なら合格できそうだから」「家から近いから」といった消極的な志望動機では、面接官から高評価を得られません。
「県内の国公立大学への進学率が高いため御校を志望しました」というような、積極性を感じられる具体的な理由を盛り込むのがポイントです。
●趣味・特技
趣味・特技も面接でよく聞かれる質問の一つです。趣味や特技の内容で合否を判断されることはなく、質問に対して論理的に回答できるか、どのような人柄なのかといったことを判断するために聞かれます。
「趣味は野球です。小学校から続けており、中学校でも野球部に所属していました。高校でも野球部に入部し、甲子園を目指したいと思っています」といったような、これまでの向き合い方と今後の関わり方を具体的に伝えるのが理想的です。
●将来の夢
将来の夢を質問する面接官も少なくありません。内容で合否を判断されることはないので、自分の夢を正直に伝えましょう。夢を持つことになった理由や、夢を叶えるために行っている努力を伝えると好印象です。
理想的な回答例として、「医師として多くの命を救う父親の姿をみて育ち、自分も父親のような医師になりたいと決意しました。そのために、医学部入学を目指して日々勉強しています」などが挙げられます。
●中学校でがんばったこと・取り組んだこと
中学校でかんばったことを質問されることもよくあります。質問の意図は、どのように取り組み、そこから何を学んだのかを知ることです。内容と結果を答えるだけでなく、がんばることで何を得たのかを伝えると、好印象を与えられるでしょう。
例えば「野球部の主将として信頼を獲得するために、誰よりも早く練習を始め、常に最後まで練習することをがんばりました。リーダーとして部員を引っ張るために重要なのは、率先して動くことだと学びました」というように、努力の過程と得られた学びを具体的に伝えることが大切です。
●入学後にやりたいこと
入学後にやりたいことを聞かれたら、「特にない」など消極的な回答は避けましょう。部活や学校行事などの日常的なテーマを中心に伝えればよいので、無理に特別なことをテーマに選ぶ必要はありません。
理想的な回答例としては「体育祭や文化祭などの行事だけでなく、日々の勉強や部活にも手を抜かず、文武両道を目指したいと考えています。委員会などには積極的に参加し、リーダーシップを発揮していきたいです」などが挙げられます。
●自分の長所・短所
長所・短所は高校受験の面接で定番の質問です。長所を答えるときは照れてしまいがちなので、客観的に落ち着いて答えるように意識しましょう。短所は否定的になりすぎないように注意が必要です。
理想は「長所はみんなと平等にコミュニケーションがとれることです。この長所を認めてもらい、部活では主将に選ばれたのだと自負しています」「短所は人の意見に左右されやすいことです。しかし、裏を返せば多くの人の意見を取り入れられるため、よいところは吸収しつつ、自分の軸がぶれないように意識しています」といった回答です。
短所の場合は、どのように克服しようと努力しているかを伝えることで、面接官にポジティブな印象を与えられるでしょう。
【プラスα】さらに高い評価を得るためのポイント
正しいマナーや質問への理想的な回答は、面接に合格するうえで必要不可欠ですが、さらに合格の可能性を上げるには、プラスアルファで3つのポイントを意識しましょう。
話し方や表情・所作に注意を払うほか、志望校が求める人物像を把握し、自身がそれに近い人物であるとアピールすることが大切です。
●話し方を意識する
話し方を工夫すれば、面接官に好印象を与えられます。意識するポイントは「ゆっくり」「明るく」「抑揚」の3つです。
ゆっくり話すことで落ち着いた印象が伝わり、面接官は話の内容に耳を傾けやすくなります。声のトーンを上げて明るい声で話せば、ポジティブで積極的な印象をもたれるでしょう。さらに、大事なところを強調するなど、めりはりをつけて話すことで、抑揚が生まれ、面接官に感情が伝わりやすくなります。
●表情・所作を意識する
明るく笑顔で話す受験生に、悪い印象を抱く面接官はいないでしょう。緊張すると無表情になりがちなので、なるべくリラックスして本番に臨めるように、練習で自信をつけておくことが大切です。
話に集中するあまり、手先や足元の緊張がゆるむ人は多くいます。手遊びをしたり、足をぶらぶらさせたりすると、落ち着きがない印象を与えてしまうでしょう。反対に、入室・退室時などの動きがテキパキしていれば、プラス評価が期待できます。細かい動きも注目されているので、普段から意識して練習しましょう。
●志望校が求める人物像を把握しておく
「面接=自己PR」と思いがちですが、決してそうではありません。面接とは、志望校が望む生徒像に自身が適応していることを伝える場です。「素の自分」を知ってもらうことは重要ですが、さらけ出す必要はありません。
事前に志望校が求める生徒像を調べておき、いかに自分がそれに近い人物であるかをアピールすることが大切です。面接官からの質問には、自分の主張だけでなく、志望校が理想とする回答も意識して答えることが、評価アップにつながるでしょう。
志望校を合格するには当然筆記試験対策も重要
高校受験の面接で高評価を得るには、正しいマナーを身につけ、質問に対する理想的な回答を準備しておくことが必要不可欠です。入退室や着席、あいさつのほか、手先や足元の所作、身だしなみまで意識して、悪い印象を与えないように注意しましょう。
質問に回答する際には、志望校が求める生徒像を調べておき、それに適応しているとアピールすることが重要です。
まずは、本記事でも紹介した、高校受験の面接で聞かれることが多い質問の回答を準備し、緊張している状態でもスムーズに答えられるように練習しておきましょう。
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