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大学入試制度の一つ「学校推薦型選抜」とは?推薦の種類や注意したいこと
大学入試制度の多様化が進む昨今、志望する大学にどの選抜方式でトライするかはとても重要です。中でも「学校推薦型選抜」は、出願条件が設定されている場合が多いので、事前の対策がカギとなります。しかし、推薦枠を勝ち取るためにどのような対策をしたらよいか、不安に思う方も多いでしょう。
この記事では、学校推薦型選抜の種類と押さえるべきポイントについて解説します。対策と注意点もまとめているので、学校推薦型選抜を希望される方はほかの選抜方法と比較しながら、ぜひ最後まで読み進めてください。
◆本記事の目次
学校推薦型選抜とは?
学校推薦型選抜とは大学入試制度の一つで、出身高校の学校長の推薦書が必要になるのが特徴です。評定平均を満たしているなど、高校における学業成績や文化活動、スポーツなどにおける推薦基準をクリアしているといった出願条件が設定されている場合が多いため、誰もが受けられるわけではありません。
推薦書の審査だけではなく、面接や小論文試験、学力検査、口頭試問、大学入学共通テスト、持っている資格・検定などを含めて総合的に判定されるのが一般的です。審査方法は各大学によって異なるため、希望する大学の募集要項に記載されている内容をよくチェックしましょう。
学校推薦型選抜の種類
学校推薦型選抜には、「指定校推薦」と「公募推薦」の2種類の仕組みがあります。それぞれ受験資格や出願基準が異なるため、両者の違いを比較しながら見ていきましょう。
●指定校推薦
指定校推薦とは、大学が特定の高校を指定し、高校から推薦された生徒のみが受験できる入試方法です。誰でも推薦がもらえるというわけではなく、志望者が多い場合は学校内で選抜が行われます。
学内選考では3年間の学業成績のほかに、課外活動や部活動の功績、生活態度といった学校生活すべてが総合的に判断されますが、枠を勝ち取れれば合格率はかなり高いといわれています。指定校推薦は私立大学にのみ導入されているので、気になる私立大学がある場合は、自分の高校に指定校推薦の枠があるかどうか、一度調べておくとよいでしょう。
●公募推薦
公募推薦は指定校推薦とは異なり、大学から指定を受けていない高校の生徒も出願できるのが大きな特徴です。出願には大学が求める出願条件を満たしている、かつ、高校の学校長からの推薦を得ている必要があります。
公募推薦は大学ごとの出願資格を満たしていれば受験可能です。一般的に、学校の成績や評定の基準が設けられることが多く、部活動やコンテスト、ボランティア活動などにおいて一定の功績をあげていることが受験資格となる場合もあります。ただし、いずれも出身校の学校長からの推薦は必須です。
公募推薦は私立大学に限らず、国公立大学でも導入されていますが、指定校推薦と比べると合格する保証の少ない狭き門です。
参考まで、学校推薦型選抜以外の入試には以下のようなものがあります。
●学校推薦型選抜以外の大学入試制度
・総合型選抜
総合型選抜では、「この大学でこんなことを学びたい」という受験生の意欲や目標が重視され、能力や適性、学習意欲などを書類調査と丁寧な面接などを踏まえ、総合的に評価されます。学校長の推薦は基本的には不要。小論文や口頭試問など各大学が実施する独自の評価方法による試験や、大学入学共通テストの結果などで合否が判断されます。
総合型選抜は、大学が求める学生を選抜するという点が特徴です。大学は「アドミッション・ポリシー」で求める学生像を示しているので、志望者は事前にチェックしましょう。また評価方法は、小論文やプレゼンテーション、口頭試問など大学によって異なるため、志望する大学の傾向を捉え、しっかり対策することが重要です。
・一般選抜
一般選抜とは、大学入学共通テストや大学別に行われる個別学力検査を主軸として、調査書、小論文などから総合的に合否を判定する入試制度です。どの高校の生徒でも学業成績の条件なく受けることができますし、学校長の推薦なども不要です。
国公立大学の場合は共通テストで5教科以上課せられるなど、教科数が多い傾向にあります。主な選抜方法は共通テストと個別試験の得点の合計で決まりますが、配点比率は大学により異なるので注意が必要です。
一方、私立大学の場合、基本的に共通テストを受けずに受験することができます(※)。私立大学では3教科型を中心とした個別試験が実施されるのが一般的で、入試日が重ならなければ複数校受験が可能です。
(※共通テストを利用した私立大学入試は除く)
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学校推薦型選抜を目指す際に知っておきたいこと
学校推薦型選抜は、入試対策が早ければ早いほど有効ですが、万が一不合格だった場合のリスクは高くなります。関西の公募推薦は併願が多いとはいえ、志望する大学選びは慎重に行わなければなりません。ここでは学校推薦型選抜の対策法と、知っておきたい注意点を紹介します。
●早めの対策が合格のカギ
指定校推薦の場合、合格した際に必ず進学しなければいけない専願条件があるところがほとんどです。複数の推薦を掛け持ちすることが原則できないので、「1校だけ専願受験する」というのが通常です。そのため、不合格だったときのリスクは高くなります。
一方、公募推薦の場合は併願制のところがあるものの、すべて不合格だった場合は一般入試に切り替えるといった対応が難しくなります。また、希望する大学が併願可能かどうかを事前に調べておくことが必須です。
さらに学校推薦型選抜の受験スケジュールは11月頃に出願が始まり、11月~12月で選考、12月以降に合格が発表されるのが一般的です。つまり、不合格だった場合、一般選抜対策のための十分な勉強時間を確保できない可能性や受験する大学の選択肢が狭まるなどのおそれがあります。そのため、万が一学校推薦型選抜に落ちてしまったときのことを考え、公募推薦の二次募集や学校推薦型選抜の合否発表後でも出願できる総合型選抜を目指す受験生も多くなります。
いずれにしても、専願の場合は特に、志望校の情報を事前に集めておくことは必要不可欠です。募集要項や出願基準をしっかり把握しておけば、専願の志望校と似た選抜方法、出願基準の総合型選抜を検討する際にも役立つでしょう。
学校推薦型選抜は狭き門!早期対策が大切
学校推薦型選抜の推薦枠を勝ち取るためには、高校1年生のうちから十分な受験対策を行うことが大切です。定期テストの成績はもちろん、部活動や課外活動などの日頃の取り組みが評価対象になることも忘れてはいけません。
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