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赤本の効果的な使い方とは?始めるタイミング、使い方のポイント
「志望大学が決まったので、赤本を使って出題傾向を把握したい」「赤本を購入するのであれば、使い方を知ったうえで効率的に学びを進めていきたい」
このような思いを持っている受験生や保護者の方も多いでしょう。大学受験に合格するためには、志望校の出題傾向を把握し、対策を立てることが不可欠です。そのために役に立つのが「赤本」です。
この記事では、赤本の基本的な情報から、合格に近づくための具体的な活用法、そして多くの受験生が抱く疑問まで、分かりやすく解説します。志望校合格を目指している方や赤本を使った勉強法を知りたい方は、ぜひ最後まで読み進めてください。
本記事の目次

赤本とは
赤本とは、教学社が出版している大学入試の過去問題集のことです。表紙が赤いデザインであることから「赤本」という愛称で親しまれています。
赤本は、全国の書店やオンライン書店で購入可能です。例年、5月中旬から順次発売されます
赤本の収録内容
赤本には過去問だけではなく、受験生に役立つ情報が豊富に収録されています。
過去の入試問題
大学の一般選抜で実際に出題された問題が、複数年分まとめて収録されています。前期・後期や文系・理系で分冊されている大学もあります。
入試概要・出題傾向の分析
学部ごとの入試科目や配点といった基本情報に加え、「どのような問題が出やすいか」「時間配分はどうすべきか」といった出題傾向と対策ポイントが詳しくまとめられています。
解答・解説
もちろん、全問題の解答と解説が付いています。間違えた問題の正しい解法を学ぶうえで欠かせません。
赤本と他の過去問集(青本や黒本)との違い
赤本(教学社)
収録大学数と収録年数が非常に多く、全国の国公立・私立大学を広く網羅しています。地方の大学や中堅大学の過去問も入手しやすいため、演習量を確保したい受験生や、複数校を検討している人に適しています。
青本(駿台文庫)
特徴は「解説の詳しさ」にあります。特に難関大学の入試問題に対して、解答に至るまでのプロセスや考え方が丁寧に解説されており、なぜその答えになるのかを深く理解したい受験生に人気です。東京大学や京都大学をはじめとする難関大学を志望する受験生向けのラインナップが中心です。
黒本(河合出版)
大学入学共通テストの過去問・予想問題に特化しているのが黒本です。「共通テスト過去問レビュー」という名称で知られています。大学別の過去問題集は発行されておらず、主に共通テスト対策の初期から中期にかけて使用されます。
赤本が大学合格に欠かせない理由
では、なぜ多くの受験生が赤本を使って受験対策をするのでしょうか。それは、赤本を使うことで多くのメリットが得られるからです。
出題傾向を把握できる
赤本には志望校の過去問が複数年分収録されているため、繰り返し解くことで、出題形式や頻出分野、難易度の傾向がつかめます。これにより、「この大学の英語では長文読解が中心」「数学は証明問題が毎年出る」など、具体的な対策が立てやすくなります。
受験当日のシミュレーションができる
入試本番では時間内に実力を発揮することが重要です。赤本を使えば、実際の試験時間を意識した演習ができます。どの問題から解くか、どのくらい時間をかけるかといった戦略も試すことができ、本番への慣れと自信につながります。
自分の実力や弱点を客観的に把握できる
赤本を解くことは、現在の自分の実力と、志望校が求める学力レベルとの差を客観的に測るバロメーターになります。「合格最低点まであと何点必要か」「どの分野が苦手で点数を落としているのか」が明確になり、今後の学習で何を優先すべきかが見えてきます。
大学ごとの対策がしやすい
大学入試の問題は、大学・学部ごとに特色があります。いわゆる「クセ」のある問題が出題されることも少なくありません。赤本には、大学ごとの「傾向と対策」ページがあり、その大学に特化した出題の特徴や注意点がまとめられています。これを活用することで、的を絞った対策が可能になります。
モチベーションの維持につながる
志望校の赤本を手元に置き、日々向き合うことで、「この大学に合格したい」という気持ちが強まります。最初は全く解けなかった問題が少しずつ解けるようになる喜びは、大きな自信につながるでしょう。
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赤本の効果的な使い方
赤本について理解したところで、今度はその効果を引き出す具体的な使い方を確認しましょう。以下の5つのポイントを意識して活用してください。
①実際の試験時間より短めに解く
本番では緊張や予想外の問題により、思うように力を発揮できないこともあります。そこで、練習段階では試験時間より5〜10分短く設定して解くのがおすすめです。余裕を持った時間配分に慣れておくことで、本番で見直しの時間を確保しやすくなります。
タイマーを使って「今日は2024年度の英語だけ」など、1日1科目ずつ集中して取り組むのも効果的です。
②間違えた問題・できなかった問題を徹底的に解き直す
赤本学習で重要なのは「解き直し」です。一度間違えた問題や分からなかった問題を放置せず、なぜ間違えたのかを分析し、正しい解法を理解するまで繰り返し解きましょう。
解説を読んでも分からない場合は、学校や塾の先生に質問し、疑問を残さないようにすることが合格への近道です。
③復習用ノートを作り、できない問題を記録・反復する
間違えた問題や苦手な分野は、専用の「復習ノート」にまとめて、いつでも見返せるようにしておきましょう。このノートには、ただ問題と答えを書くだけでなく、「問題の要点」「自分の誤答」「正しい解法」「なぜ間違えたかの分析」「次に活かすべきポイント」などを記録すると、思考が整理されて記憶に定着しやすくなります。このノートは、自分だけのオリジナル参考書になります。
④問題の解く順番と時間配分を戦略的に決める
入試ではすべての問題を完璧に解く必要はありません。配点や難易度、自分の得意・不得意を考慮し、「どこから解くか」「一問に何分かけるか」といった戦略を赤本で試行錯誤しましょう。
例えば、「全体を見渡して解けそうな大問から解く」「時間がかかりそうな問題は後回しにする」など、自分に合った作戦を見つけることが得点力向上につながります。
⑤赤本を3周以上くり返し解く
赤本は最低でも3周は繰り返しましょう。
1周目:時間を計って解き、自分の実力と課題を把握する
2周目:時間は気にせず、解けなかった問題を理解することに集中する
3周目:再び時間を計り、満点を目指して解く
目的意識を持って繰り返すことで、知識が定着し、得点力アップに直結します。
※補足:赤本に直接書き込むと2周目以降の演習がしにくくなります。解答はノートに書くか、コピーを使って赤本をきれいに保つのがおすすめです。
赤本を使うときのポイント
効果的な使い方とあわせて、赤本を使う際に注意すべきポイントも押さえておきましょう。やみくもに取り組むと非効率になりかねません。
基礎が身についたら解く
赤本は実践演習向けの問題集です。基礎が不十分なまま取り組んでも、解けない・解説が理解できないなど、学習効果が得られにくくなります。
まずは学校の教科書や基礎的な問題集で、土台となる知識をしっかり固めてから赤本に取り組みましょう。基礎学力が不十分な時期は、出題傾向や形式を確認する程度にとどめておくのが賢明です。
解説が簡素な場合は他の資料も活用する
赤本の解説は、大学や科目によっては要点がまとめられているだけで、やや簡素な場合があります。特に、なぜその式変形をするのか、といった途中過程が省略されていることも少なくありません。解説を読んでも理解が追いつかない場合は、無理に自己解決しようとせず、学校や塾の先生に積極的に質問しましょう。また、特定の分野が弱いと感じるなら、その分野について詳しく解説している参考書を併用するのも効果的です。
赤本の使い方でよくある疑問
ここでは、受験生や保護者の方からよく寄せられる、赤本に関する疑問にお答えします。
赤本を使い始める時期が知りたいです
A.最初に赤本を使うタイミングは、「志望校が決まったら」です。まずは、志望校の入試でどんな問題が出るのか過去問題の傾向をつかんでおきましょう。これにより、現状の学力や、どのくらい問題を解けるのかを把握できます。
出題内容の把握は、受験勉強の方向性を決める作業においても必要です。自分の弱点を知っておき、苦手な問題や分野を克服するための学習を進めていきましょう。「京進の個別指導 スクール・ワン」は、大学受験の実践的な指導を行っています。苦手科目をなくしたいものの、具体的な勉強方法がわからないという方はぜひ講座をチェックしてみてください。
赤本で解く問題量の目安を教えてください
A.赤本で解く問題量の目安は、第一志望の大学であれば5年から10年分ほどです。最低でも5年分は解くのが望ましいでしょう。古いものは学校の図書室にあることもありますが、赤本専門の古書店などで購入することもできます。
第二志望や第三志望など併願校についても、3年分は解いていたほうが出題傾向を把握しやすくなります。また、国語や数学、英語など各教科でどのような問題が出てくるのかについても、最新の問題を解くことで各学校のトレンドをつかみやすくなるでしょう。
赤本だけで合格できますか?
A.結論として、赤本だけで合格するのは難しいでしょう。赤本はアウトプット用の教材であり、自分の実力を測り、傾向に沿った練習を行うためのものです。
赤本で浮かび上がった弱点は、教科書や基礎問題集などインプット教材で補う必要があります。アウトプットとインプットを組み合わせることで、合格に必要な力が身につきます。
ひとりで学習計画を立てるのが不安な方は、塾や予備校のサポートを活用するのも有効です。
赤本の使い方を押さえたうえで個別指導塾に通うのもおすすめです
ここまでで紹介した赤本の使い方を、ひとりで完璧に実践するのは簡単ではありません。
「自分の弱点分析がうまくできない」「解説を読んでも理解できない問題が多い」「学習計画がこのままで良いか不安」といった悩みを抱えることもあるでしょう。
そんなときは、個別指導塾の力を借りるのも効果的です。
「京進の個別指導 スクール・ワン」では、生徒ひとりひとりの学力や志望校に合わせた、きめ細やかなサポートを行っています。
赤本演習でつまずいた問題も、その場ですぐに質問できるため、疑問点を溜め込むことがありません。また、プロの視点で学習の進捗状況を管理し、志望校合格に向けた適切な学習プランを一緒に考えていきます。志望校の出題傾向に合わせた完全志望校別対策ができるのも強みです。
自分に合った学習方法を見つけ、赤本の効果を高めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。