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二次試験とは?国公立大学の入試の種類や流れ、受験の特徴
近年、大学受験は多様化しており、入試の種類や特徴もさまざまです。志望校合格のためには、こうした入試の仕組みを理解し、対策を講じる必要があります。中でも、募集人員の約80%を一般選抜が占める国公立大学を受験する場合は、大学入学共通テストと二次試験を想定した受験対策が重要です。
この記事では、国公立大学の二次試験の概要や受験の特徴について詳しく解説していきます。入試の種類やスケジュールについても紹介しますので、国公立大学の受験を視野に入れている人はぜひチェックしてみてください。
◆本記事の目次
二次試験とは?国公立大学の入試の種類
国公立大学に一般選抜で臨む場合、大学入学共通テストと二次試験を受験するのが一般的です。一般選抜は他の選抜方法や私立大学の入試とは様式や志願者数が異なるため、独自の対策が必要となります。 まずは国公立大学の入試の種類や特徴について詳しく見ていきましょう。
●二次試験とは?
公立大学が実施する一般選抜のうち、大学側が学生に求めるふさわしい資質や能力の有無を測るために行う試験のことを二次試験といいます。二次試験は、全国で一斉に実施される大学入学共通テスト(共通テスト)を受けた後に受験します。大学入学共通テストは基礎的な学習の達成度を測定するためのもので、国公立の大学受験の場合、一次試験に該当します。大学入学共通テストで、大学が発表する規定の得点に達した人が、次の段階である二次試験に進める仕組みです。
二次試験は前期日程と後期日程(一部の公立大学は中期日程もある)に分けて実施されます。つまり国公立大学の一般選抜による受験は、最大3校まで出願可能です。二次試験の入試科目は試験日の日程により異なる場合が多いので、志望校や得意科目に合わせた対策をとるようにしましょう。
●国公立大学の入試の種類
国公立大学の入試は主に、一般選抜と総合型選抜、学校推薦型選抜の3つに分類されます。一般選抜は個々の学力を測定する試験がメインとなる入試方法です。先述した大学入学共通テストと二次試験で構成されていて、テストの合計点が合格基準に達しているかが合否の判定ポイントとなります。国公立大学の募集人員のうち、約80%は一般選抜によって募集が行われるため、試験科目などは、まず一般選抜に照準を合わせて受験勉強を開始するようにしましょう。
一般選抜以外の大学入試制度
・総合選抜
総合選抜は、小論文や面接、口頭試問などを用いて受験生の能力や適性、学習意欲を総合的に評価する入試制度です。各大学により、実施する選抜内容や評価方法が異なるのが特徴といわれています。ただし近年は、大学入学共通テストも評価方法に含まれるなど、個人の学力も重視される傾向にあります。
・学校推薦型選抜
学校推薦型選抜は、高校での成績や経験が重視される選抜方法です。学校推薦型選抜の出願にあたっては学校長の推薦状が必要となります。出願する条件として大学側が「評定平均4.0以上」などの基準を設けているのが一般的です。近年の傾向として、口頭試問や大学入学共通テストを用いるなど、個人の学力に重きを置いた判定を重視するようにもなってきています。
●国公立大学と私立大学の入試の違い
国公立大学と違い、私立大学の場合は大学や学部によって入試方法が多様にあります。国公立大学と比較すると、私立大学は試験科目が少ない傾向にあるのも特徴です。また、国公立大学ではほぼ必須である大学入学共通テストが課されないケースもあります。
試験日においても、ある程度足並みが揃えられている国公立大学に対して、私立大学は各大学によってスケジュールが異なります。したがって私立大学の場合は、志望校の試験日が重ならない限り、受験できる大学の数に制限はありません。一方で国公立大学は、受験できる大学の数に制限があるため注意が必要です。この点については後ほど詳しく解説します。
国公立大学の受験で知っておきたい二次試験の注意点
国公立大学を受験する際は、日程や出願数など気をつけなければならない点がいくつかあります。志望校に国公立大学が含まれている場合は、必ずチェックしておきましょう。
●大学入学共通テストの成績によって二次試験に進めないことがある
国公立大学の一般選抜はまず、大学入学共通テストの成績により一次選抜が行われます。二次試験にコマを進めるためには、大学入学共通テストの成績が志望校の求めるレベルに達していなければなりません。規定の教科で一定以上の点数が取れなかった場合、二次試験を受ける資格を与えられず、不合格となるケースもあります。
●二次試験後の入学手続きは1校しかできない
二次試験は「分離・分割方式」をとっていて、試験日が前期日程と後期日程に分かれ、それぞれに募集人員が振り分けられています。そのため、前期日程と後期日程からそれぞれ1校ずつ、合計2校(中期日程がある場合は3校)の大学へ出願が可能です。
前期日程を合格後に後期日程を受験することもできますが、前期日程の志望校への入学手続きを済ませた後は、たとえ後期日程で合格の基準を満たしていても合格者にはなれません。前期日程の入学手続き期限は後期日程の合格発表前のため、第一志望である国公立大学は前期日程で受験するのが一般的です。
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国公立大学の入試で二次試験を受けるまでの流れ
ここからは国公立大学を受験する際の、二次試験までの入試の流れについて説明します。出願から入学手続きまでのスケジュールや注意点について紹介しますので、よく読んで入試に備えてください。
Step1.大学入学共通テストに出願する
国公立大学の受験は、大学入学共通テストへの出願から始まります。ただし、出願方法は現役生と既卒生により異なるため要注意です。現役生の場合は高校経由で出願を、既卒生の場合は個人で直接出願を行うのが一般的なので、頭に入れておきましょう。
Step2.大学入学共通テストを受験する
大学入学共通テストは、6教科(国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語)30科目から受験科目を選んで各会場で筆記試験を受けるスタイルです。しかし、どれを受験してもよいわけではなく、志望校が指定する教科や科目を記述式で受ける必要があります。多くの国公立大学では、5教科7科目が一般です。
Step3.志望する国公立大学に出願する
二次試験への出願の際は、大学入学共通テストの自己採点の結果と塾や予備校が発表する「二次試験に進めない基準」を参考にしましょう。共通テストの結果は4月に開示されるため、この時点では自己採点で志望校の基準に達しているかどうかを見極めなくてはなりません。共通テストの結果が志望校の規定レベルに達していなかった場合、二次試験は受けられないため、志望校の倍率などと併せて慎重に見極めながら出願先を決めましょう。国公立大学の一般選抜においては、出願受付期間が原則統一されています。二次試験は前期日程と後期日程に分かれていて、各日程でそれぞれ1校のみ出願が可能です。また、一部の公立大学では中期日程を設けているケースもあるので、志望校が該当する場合は最大3回の受験チャンスがあります。
Step4.二次試験を受験する
一次試験である大学入学共通テストを通過できると、二次試験の受験票が送られてきます。募集人員の80%近くが前期日程による募集である一般選抜においては、志望校の受験は前期日程を中心に考えましょう。残念ながら前期日程で不合格だった場合には、中期日程や後期日程を受験します。
Step5.合格発表を確認し、入学手続きを行う
志望校に合格したら、入学手続きをできるだけ早めに行いましょう。決められた期日までに入学金の納付や入学手続きの書類を記載して送付します。入学金は後に入学を辞退したとしても返金されないケースも多いため、その点にも留意しましょう。
二次試験は志望校を明確にして対策を!
国公立大学の入試は一般選抜による募集が約80%を占めるため、一般選抜での受験を考えている人が大半でしょう。大学入学共通テストを通過して二次試験に進むと、二次試験は大学による個別の試験内容となります。二次試験は、大学によって入試科目、出題傾向・形式などが大きく異なるので、第一志望の二次試験にフォーカスした受験勉強を行いましょう。
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