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中学受験対策を小学4年生前後にスタートするメリットと注意点は?

2023.11.02

「4年生の子どもの勉強法について悩んでいる」
「他の子どもがどのタイミングで受験勉強をスタートしているのかが気になっている」

こんな悩みを持っている保護者の方もいるでしょう。結論からお伝えすると、中学受験の勉強は小学4年生前後にスタートするのがおすすめです。中学受験は特殊な問題が多く、出題範囲が広いため、全て学習するには時間がかかります。

近年では、暗記だけでは答えられない思考力を問う問題や、自分の考えを述べる記述式の問題も増える傾向にあります。そのため、進学塾の受験対策クラスでは小学3、4年生頃からスタートすることが多くなっています。

この記事では、中学受験対策を小学4年生前後にスタートするメリット・注意点や受験生の塾選びでチェックしたいポイントなどを解説します。ぜひ最後まで読み進めてください。

◆本記事の目次

中学受験対策を小学4年生前後にスタートするメリットと注意点

中学受験対策を小学4年生前後にスタートするにあたっては、メリットと注意点をそれぞれ把握しておきましょう。メリットをしっかり押さえておけば、子どもに受験勉強の重要性を伝えやすくなります。

以下、詳しく解説していきます。

●メリット

【時間に余裕を持って学習に取り組める】
早めに受験対策を始めることで、十分な準備期間を確保できます。4年生時点でスタートすれば、5年生、6年生と進むにつれて増える学習量を分散し、無理なく計画的に勉強を進められるでしょう。科目ごとに理解を深め、苦手な単元の対策にも時間をかけられる点も大きなメリットです。

【基礎学力を強化できる】
中学受験では多くの場合、高い基礎学力が求められます。小学4年生の時点から受験対策を始めることで、先取り学習や基礎固めが可能となり、後の学年での学習効率が高まります。

小学校では3年生から理科と社会の授業がスタートします。学習量も増え、授業内容も複雑になっていく傾向にあるため、早い段階から教科の理解を深めましょう。

【学習習慣が定着しやすい】
中学受験対策を始めることで、子どもが毎日少しずつ勉強の時間を持つ習慣が自然と身につきます。また、子ども自身が自分の時間をどのように使うかを考えられるようになり、自己管理の習慣が身につきやすくなります。

また、この時期から家庭学習の習慣をつけることで、6年生になったときの受験勉強の負担が軽減されるといったメリットもあります。

【「通塾する」ということに慣れる】
塾に通うことで、新しい環境や人間関係に触れる機会が増えます。社会性を育む大切な経験になると同時に、少しずつ自分自身の成長を感じられるようになるでしょう。

塾は学校とは違った、新しい学びの場です。初めは戸惑うかもしれませんが、その新しい環境に慣れていく過程で、子どもの自立心が育まれます。また、塾で新しい友だちと出会うことは、子どもの世界を広げる素晴らしい経験です。

塾では偏差値や順位が明示される場面もあります。これによって、自身の学力を客観的に把握し、どの分野で力をつけたいかが明確になります。学校では順位や偏差値で成績を比べられることはないため、通塾によって成績の比較に少しずつ慣れていきましょう。

●注意点

中学受験の準備は大切なステップですが、その過程で子どもに過度な負担をかけてしまうことは避けたいものです。子どもはまだ成長途中であるため、学習のプレッシャーが強すぎると、そのストレスが心や体の成長に影響を与えてしまう可能性があります。

受験勉強をする際には、子どもひとりひとりがそれぞれのペースで学ぶのが自然です。興味や得意な分野、苦手な分野をはっきり見極めて、無理なく楽しく学べる環境を整えましょう。たとえば、国語や漢字が得意で計算が苦手という子どもには、まずは国語の力を伸ばしていくといったアプローチも有効です。

学習だけでなく、子どもの心を豊かにする時間も重要です。趣味や習い事の時間を楽しむこと、友だちとの楽しい交流を持つこと、そして十分な休息を取ること。これらは、子どもが健やかに成長するために欠かせない要素です。

中学受験を始める時期は、第一志望校や地域に特性によっても差があります。そのため、子どもの学習ペースや目標に応じて、開始時期や学習計画を検討するよう気をつけましょう。


小学4年生で中学受験対策を始めるときの学習目標

小学4年生で中学受験の対策を始める際には、学習目標を設定するとよいでしょう。学習目標としてまず大切なのは、「勉強することに慣れること」です。子どもが自分で机に向かう習慣をつけることを第一目標にしましょう。

さらに、これまで学校の授業が中心だった学習の場を広げ、塾や家庭といった学校以外の場所での勉強に慣れることも重要です。中学受験では、学校のカリキュラムで習わない内容も出題されることがあります。対応するためには、独自の対策が必要となるでしょう。家庭学習に慣れておけば、小学5年生、6年生での受験勉強への抵抗感を減らせます。

小学4年生のうちに学習のリズムを身につけることも重要です。毎日一定の時間を勉強に使う習慣を形成し、継続する力を育む体制づくりを目標としましょう。


 

小学4年生で中学受験勉強を始めるときのポイント

小学4年生で中学受験勉強を始めるときのポイントとして、入念に学習計画を立てることや、学力診断テストや模試を受けることなどがあります。ポイントを押さえておくことで、受験勉強がより効率的に進んでいきます。

ここからは、小学4年生で中学受験勉強を始めるときのポイントを4つ解説します。

●学習計画を立てる

中学受験に向けての第一歩は、しっかりとした学習計画を立てることです。まず、受験までの期間や目標に基づいて、子どもの勉強のスケジュールを考えましょう。月ごと、週ごとの学習目標を明確に設定し、それに沿ったスケジュールを組むことが大切です。また、科目別にスケジュールを組むのもよいでしょう。

小さな目標を立て、ひとつひとつ達成することで、子どもは成功体験を積むことができます。この経験が、受験に向けてのモチベーションを維持しやすくします。

そして、定期的にスケジュールの進捗状況を見直すことも重要です。これにより、学習効果の向上も期待でき、子どもの成長に合わせて計画を柔軟に調整できます。

●学力診断テストを受ける

中学受験の準備を始めるにあたっては、子どもの現在の学力を把握する取り組みが大切です。学力診断テストを受けることで、子どもの強みと改善が必要な部分、特に苦手な科目や単元を明確に特定しやすくなります。

強みや弱みの情報は、学習スケジュールを組む際の大切な参考にもなります。子どもがどの分野でどれだけの時間をかけるべきなのか、具体的な指標を得ることができるため、効率的な学習計画を立てやすくなるでしょう。

●学習環境を整える

子どもが集中力を高めて効率的に学習を行うためには、その学習環境の整備が欠かせません。部屋の明るさ、勉強机の高さ、椅子の快適さなど、細部にわたるまでチェックしましょう。

テレビやゲームなど学習意欲を削ぐ要因はないか、散らかっていないかなど、部屋や勉強机の周辺環境を見直すことも大切です。場合によっては、部屋のレイアウトを変えてみてもよいでしょう。子どもが心地よく学び続けられる空間を一緒に作り上げることで、より質の高い学習時間を確保できます。

●中学受験の情報を集める

中学受験に向けての準備の一環として、受験校の候補を絞り、具体的な学校生活や入試要項について調べることが重要です。これにより、子どもがどのような環境で学ぶことになるのか、明確なビジョンを持てるようになるでしょう。

このとき、子どもとしっかりと話し合いをすることも大切です。中学受験の動機や目標を確認した上で情報収集を行うと、より効果的です。夢や願いを尊重しながら、子どもに合った学校を選ぶための情報を一緒に整理しましょう。


【中学受験に向けて】小学4年生の子どもの塾選びでチェックしたいポイント

中学受験においては、塾選びが何よりも大切といっても過言ではありません。失敗を防ぐためにも、塾選びのチェックポイントを十分に理解しておきましょう。

ここからは、小学4年生の子どもの塾選びでチェックしたいポイントを4つ解説します。

●通塾のしやすさ

塾選びでチェックしたい最初のポイントは、通塾のしやすさです。受験を終えるまで、負担なく継続して通えるかを考慮しましょう。

通塾のしやすさを考慮するには、塾までのアクセスや授業の時間割、塾に必要な費用などを検討材料にすることをおすすめします。

●塾の指導方針

塾の指導方針も、塾選びにおいては重要な要素の1つです。共感できるカリキュラムや教育内容であるか、志望校の要件に適しているかを確認しましょう。塾によっては、入塾テストを設けている塾もあるため、子どものレベルにあった塾を選ぶことも重要です。

生徒や保護者に対してサポートや相談体制を提供しているかも、大切な判断材料となります。

●授業のスタイル

塾選びの際には、授業形式が子どもの進度や学習スタイルに合っているかを確認しましょう。

集団授業では、他の生徒と一緒に学ぶことで刺激を受け、協力的な学びの場を経験できます。また、個別指導では、ひとりひとりのペースに合わせた指導が受けられるでしょう。また、オンライン授業も選択肢の一つで、自宅での学習に集中できる環境を重視する場合に適しています。

子どもの性格や学習の進め方に合った形式を選ぶことが、効果的な学習につながります。

●授業中の雰囲気

塾の授業中の雰囲気も、塾選びにおいては欠かせない要素です。あらかじめ、中学受験に向けて学力や学習意欲が向上するような取り組みや工夫があるかを確認しましょう。同時に、教師陣の指導力や経験値も中学受験においては非常に重要であるため、この点も満たしているかの確認が重要です。

実際に塾を訪れて雰囲気や授業内容の見学をする、または体験教室に参加することで、子どもがどのような環境で学ぶことになるのかの具体的なイメージを持ちやすくなるでしょう。


中学受験の備えは4年生から始めるのがおすすめ

小学4年生は、中学受験の準備を始める絶好のタイミングです。この時期からスタートすることで、子どもは学習のリズムを確立し、中学受験に必要な基礎知識をしっかりと身につけられます。

まずは、子どもが集中して学べる環境を整え、一緒に学習の計画を立てましょう。また、授業のスタイルや塾の雰囲気も、子どもの性格に合ったものを選ぶことが大切です。

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