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明和高校とは?愛知県の併設型中高一貫校の入学者選考の基本情報

2023.11.15

中高一貫校への進学について考える際、公立中高一貫校受験を検討される保護者の方は少なくありません。

公立の中高一貫校は、6年間通して勉強をサポートしてもらえる「中等教育学校(完全型)」、中学校と高校の校舎が同一敷地内もしくは近隣にあり、高校から入学してくる生徒もいる「併設型」、複数の学校が連携して育成を行う「連携型」の3種類に分類されます。

今回は、「併設型」の中高一貫校である愛知県立明和高等学校を紹介します。すでに高校受験の候補校であるという方もいるでしょう。明和高校への進学を検討している方はぜひ参考にしてください。

参考コラム:中学受験で国立中学校・公立中高一貫校を選ぶメリット・デメリットは?

◆本記事の目次

愛知県の併設型中高一貫校の一つ「明和高校」とは?

まずは、愛知県の併設型中高一貫校である明和高校の紹介です。

「併設型中高一貫校」とは中高一貫教育の形態のひとつであり、中学校と高校が同じ設置者によって運営される学校を指します。教育課程や教育環境の連携が図られているため、6年間環境や方針が変わらず、学校生活を送ることが可能です。

また、併設型中高一貫校では、中学校から高校への進学は基本的に無選抜で行われます。言い換えれば、高校受験がないので大学受験に備える準備を早い段階から始められるということです。

●明和高校とは

明和高校は、尾張藩の藩校である明倫堂の伝統を受け継いだ歴史ある進学校です。難関大学への合格実績もあります。
高校の学科は普通科と音楽科、定時制課程と幅広く設置しているのがポイントです。愛知県の県立高校では音楽科がある唯一の学校となります。

2011年度からは文部科学省より、科学技術系人材育成のための取り組みであるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けています。今後も国際社会で活躍する人材の育成に期待できる学校です。

●明和高校が入学希望者に期待する生徒像

明和高校が入学希望者に期待する生徒像を学科ごとに紹介します。

普通科では「主体性を持ち、人前に率先して立つ意欲を持つ人」「他者のために進んで動くことができる人」を求めています。

音楽科では「夢や憧れをもち、努力を惜しまない人」「専攻実技だけでなく幅広く学ぶ意欲がある人」「互いの音楽や個性を認め合いながら、ともに成長できる人」の3つを入学者に期待する生徒像として挙げています。

●明和高校の併設中学校の1学年の定員

明和高校の併設中学校の1学年の定員は、普通コースは2学級80人とされています(2025年4月開講予定)。学区は尾張学区となります。

音楽コースは別途発表となっていますが、実技試験があり、5~10人程度の少人数による中高一貫教育が導入されています。


明和高校を含めた愛知県の「併設型中高一貫校」入学者選考に関する基本情報

愛知県では、2025年4月に明和高校を含めた4校の公立中高一貫校の開校が予定されています。以下で、愛知県が併設型中高一貫校を導入する目的や愛知県の併設型中高一貫校の特徴、選考方法などを紹介します。

●愛知県が併設型中高一貫校を導入する目的

愛知県が併設型中高一貫校を導入する目的は、ずばり「チェンジ・メーカー」を育成するためです。チェンジ・メーカーとは、社会に変化を起こす人材のことです。チェンジ・メーカーは多様な人と協働でき、失敗を恐れずに社会の課題解決にチャレンジし続けることができると言われています。

このような課題解決力を持った人材を育成することで、愛知だけでなく日本、世界を支える人材の育成を目的としているのです。

●愛知県の併設型中高一貫校の特徴

愛知県の併設型中高一貫校の特徴は2点あります。

1点目は、課題の解決に向けて情報を収集、分析して答えを導く「探究学習」を重視した教育を行う点です。学校によって取り組み内容は異なりますが、探究的な人材を育成することを念頭にカリキュラムが組まれています。

2点目は、中学校段階では少人数クラスによる習熟度別指導を行うという点です。基礎や基本の定着を図るため、少人数での指導を大切にしています。連携している高校の学習内容にも中学校段階から触れることで、より深く学ぶことが可能です。

●入学選考の方法

・適性試験の概要
次は、併設型中高一貫校の入学選考の方法についてです。入学選考は、一次検査の適性検査と二次検査の面接から実施されます。適性検査で基本的な学力を測り、受験者を絞った上で面接を行うという方法です。

適性試験では、国語や算数など小学校の学習範囲内から問題が選択式で出題され、基本的な学力を測ります。小学校で学んだ知識や技術を活用した思考力や判断力、表現力を測るためです。
記述式の問題は出題されず、教科横断的な問題が選択式で出されます。1つの問題に対して複数の教科の知識や技能を用いて解答する必要がある出題形式です。

基本的には英語や作文は出題されません。この適性検査で受験者が募集定員の2倍~2.5倍(160人~200人)に絞られる想定です。入学選考の日程は愛知県内の国立、私立中学と同様で12月~2月の間に実施されます。

・面接試験の概要
面接試験は、振り返り型の面接が行われます。リフレクション型とも言われます。自身の体験を元に面接官とやり取りをすることで内面を振り返ってもらう方法です。

ここでは、探求心や共感力、寛容性や粘り強さなどチェンジ・メーカーに必要な資質が対象者にあるのかを見られます。志望校のカリキュラムの内容を理解し、6年間しっかりと勉強し続ける意欲があるかどうかなど、志望動機や学習意欲も確認されます。

●調査書の取扱い

内申点を含め、調査書の提出があるのかどうかも気になるポイントの1つでしょう。基本的に、調査書の提出はなく、通知表の写しを提出し、入学者決定の参考とされています。

【出典】『併設型中高一貫校(第一次導入校・探究学習重視型)の「入学者選考の概要」が決まりました』(愛知県)


明和高校併設中学校の受験対策のポイント

次に、保護者の方も気になっているであろう「明和高校の受験対策のポイント」に関してです。以下で簡単に紹介します。

●私立入試との違いを把握する

私立入試との違いを把握することは、明和高校併設中学校の受験対策について理解する上で非常に大切です。私立中学受験との違いとして、面接が重視されること、ペーパーテストは全問選択式であること、選抜方法は2段階選抜であることの3点が挙げられます。

知識の多さを競うだけの入試ではなく、面接で資質や学習意欲も評価されることを念頭に置かなければなりません。

●適性検査のサンプル問題を解く

愛知県教育委員会は、2023年12月頃に適性検査サンプル問題を公表予定です。この適性検査のサンプル問題を解くことが明和高校の受験対策として重要です。過去問題がないため、サンプル問題を解くことが出題傾向を知る手段となります。

基礎学力の向上を目指して学習をしていれば問題への対応もしやすいので、日々の勉強が大切であることは言うまでもありません。

入試選考の対策には学習塾へ通うこともおすすめです。客観的なアドバイスの下、自身の学力や志望校の傾向に沿った学習ができる上に、家庭での学習方法や志望校選びのアドバイスも受けられます。


愛知県の中高一貫校「明和高校」へ進学して世界で活躍できる人材に

愛知県の中高一貫校について、明和高校を紹介してきました。公立の中高一貫校には、中等教育学校(完全型)、併設型、連携型の3種類があり、明和高校は6年間を通したサポートが受けられる併設型中高一貫校です。

明和高校ならチェンジ・メーカーとして、日本や世界で活躍できる人を目指すことも可能です。国際社会でリーダーシップを発揮していくことを志す方には特におすすめの環境と言えます。愛知県で公立の中高一貫校を探しているなら、ぜひ検討してみてください。

私立入試との違いを把握する、適性検査のサンプル問題を解くなどの対策をして明和高校併設中学校受験に挑みましょう。

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