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大阪府の高校が授業料を完全無償化?所得制限や対象校、条件とは
子育ての苦労として避けて通れないのが、子どもの学費問題です。高校、その後の大学進学まで見据えた場合、学費や塾費用などまとまったお金が必要になります。高校受験を控えるご家庭にとって、これらの教育費は不安の種となるでしょう。
そこで、高額な学費問題を解消するために設けられたのが「高等学校等就学支援金制度」、通称「高校無償化制度」です。現行の制度では、対象となる世帯に所得の上限が設けられるなど対象の世帯が限られていましたが、大阪府は対象世帯の所得制限を撤廃することを発表しました。
この記事では、大阪府が独自に行う高校完全無償化の制度案について詳しく解説していきます。制度の概要や条件、対象校についても説明しているので、ぜひチェックしてみてください。
◆本記事の目次
大阪府が高校授業料の完全無償化を決定!
大阪府は2023年8月、高校の授業料を完全無償化する素案を大阪府戦略本部会議で発表しました。制度が可決されたら、対象校に通う大阪府民の全学年、全世帯の子どもの高校授業料が無償になります。制度案については大阪府議会による承認を経て確定する見込みです。なお、本素案の対象は大阪公立大学なども含みますが、記事内では高校について解説します。
大阪府の「高校の授業料無償化」が注目を集めている理由
大阪府による高校の授業料無償化がこれほど話題を呼んでいる理由は、世帯の所得に関係なく授業料が無償化される点にあります。現在日本には、高校の授業料を補償する「高等学校等就学支援金制度」がありますが、対象となるには「在学要件」と「所得要件」を満たす必要がありました。特に所得要件に関しては、年収が910万円以上の世帯は受給資格がなくなるという所得制限が課せられています。
大阪府が発表した新制度では所得制限が撤廃され、全国で初めて世帯の所得を問わない無償化が実施されるとあって、世間から大変注目を集めました。これまで新制度に難色を示していた大阪私立中学校高等学校連合会も、大阪府が助成金を増額する修正案を提示したことで賛同する見通しです。2024年2月に、府議会によって制度が正式に可決されれば、世帯の子ども数や所得に関係なく授業料無償化が実現します。
大阪府の「高校の授業料無償化」の開始時期や対象校、条件
では実際に制度案が可決された場合、高校完全無償化はどのように進められるのでしょうか。ここでは、新制度の開始時期や対象校、対象になるための条件などを詳しく解説していきます。
●授業料無償化の開始時期
新制度がスタートしたからといって、いきなり全学年の生徒すべての授業料が完全無償化されるわけではありません。まずは高校3年生を対象に、2024年度から段階的に制度が適用される予定です。2025年度には高校2年生にまで対象が広がり、2026年度までに全学年での完全無償化を目指す見込みとなっています。
●授業料無償化の対象校
授業料無償化は、大阪府内の公立高校と、令和5年度の授業料無償化制度に参加している私立高校96校、高等専門学校、専修学校などの各種学校が対象となります。大阪府としては府外の私立高校に通う府民の生徒も無償化の対象とする意向を示していますが、同じ私立高校内の府外の生徒との間で授業料の負担に不公平が生じることが懸念されているため、どこまでが対象となるかは状況を見ながら検討される見通しです。
●授業料が無償になる子ども
授業料が無償になるにはまず、大阪府民である(大阪府に在住していている)ことが前提条件です。現行制度で設けられていた世帯の所得制限はなくなり、子どもの人数による制限もなくなります。大阪府民で大阪府内の高校に通っていれば、公立高校と現行制度に参加する私立高校96校は無償化の対象となります。
さらに、大阪府民であれば府外の高校に通っても授業料無償化の対象となる点もポイントです。ただし前述の通り、学校側が無償化に難色を示しているケースもあるため、対象校は今後の状況を見ながら決定していくと発表されています。
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大阪府の「高校の授業料無償化」で期待できること
今回の制度改正では、経済的理由にかかわらず、子どもたちの自由な学校選択の機会が保証されることに大きな期待が寄せられています。
また、これまで学校選択の際にネックとなっていた授業料の負担が軽減されるため、学校によっては希望者が増え、入試などの競争率が高くなることも予想されます。これにより教育水準の上昇や、高校受験を避けるために中学受験が過熱する可能性も十分考えられるでしょう。実際、金銭的な負担が減る保護者からは歓迎の声も多く聞かれ、他県からの移住など府内の子育て世帯の増加といった効果も期待できるかもしれません。
大阪府の高校生は授業料無償化の情報を要チェック!
大阪府は2024年度から段階的に、高校の授業料無償化を進める方針を明らかにしています。ただし、府外の私立高校に通う学生への対応や公的財源の確保など、まだまだ課題は山積みといえるでしょう。授業料無償化が今後どのように進められるか、常に最新の情報をチェックしておくことが大切です。
こうした都道府県独自の助成は、学費に頭を悩ませる保護者にとっては嬉しい制度といえます。また、大阪市の取り組みとして、高校無償化以外にも習い事や塾代を助成する、いわゆる「塾代助成事業」も実施されています。習い事や塾代の助成は、大阪市内に住んでいる小学5年生から中学3年生の保護者が対象です。こちらは所得制限が設けられていますが、対象の場合は月額1万円を上限として助成されます。
高校無償化により、中学・高校受験はますます過熱化されることが予想されます。志望校合格のためには、塾に通うことも有効な手段です。「京進の個別指導 スクール・ワン」では、褒める指導で子どものやる気を引き出し、完全1:2のきめ細やかな個別指導で成績アップを目指します。
また、「京進の中学・高校受験 TOP∑」では担任担当制をとり、学力に応じたカリキュラムで子どもの興味とやる気を引き出す指導を行っています。保護者会や生徒面談なども頻繁に実施し、何でも相談しやすい環境が魅力です。
いずれも中学生・高校生を対象に、脳科学に基づく学習方法で効率的に学力の向上や入試に対応する総合力を身につけることができます。大阪市の助成制度を利用すれば、年間の塾費用を節約し、お得に塾に通うことも可能です。
京進では体験授業や説明会を随時行っておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。受験に関する最新情報や入試についての相談なども行っていますので、まずはお問合せください。