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共通テスト対策の必知事項【受験生向け】基礎知識や勉強のポイント
国公立大学の一般選抜受験者は、受けることが必須とされている「大学入学共通テスト」。
私立大学の場合でも、共通テストの成績を選考基準としている大学が多いので、受験生の共通テスト対策はほぼ必須といえるでしょう。
この記事では、大学受験を控える受験生のために共通テストの対策として知っておきたい必須事項をまとめました。共通テストに関する基礎知識を紹介しているので、大学受験対策にお役立てください。
◆本記事の目次
「共通テスト」の基礎知識
共通テスト対策として、まずは共通テストとは何かを知るところから始めましょう。共通テストに関しては導入されてまだ日が浅いため、正しい最新の情報を知っておくことが、志望校合格への第一歩です。ここからは、共通テストの出題形式や範囲などを具体的に説明していきます。
●共通テストとは?
「共通テスト」とは「大学入学共通テスト」の略称で、2021年から大学入試センター試験(いわゆるセンター試験)に代わって導入されました。国公立大学の一般選抜を受ける場合には受験が必須で、多くの私立大学も選抜のために共通テストの成績を利用しています。共通テストは毎年1月中旬に行われ、受験するためには9月上旬から配布される受験案内の取り寄せが必要です。出願は高校生の場合、多くは学校経由で出願されます。
共通テストで気をつけたいのが、志望する大学によって受験科目や必要教科数が異なる点です。出題科目は、国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語の6教科30科目ありますが、どれを受ける必要があるかは受験生の志望校により異なります。受験する大学の指定する教科や科目を選択し、受験するスタイルです。得意分野ではない科目を受験しなければならないケースもあるため、事前にしっかり確認と分析を行わなければなりません。
●共通テストの出題形式
共通テストの問題形式はすべてマークシートです。記述式問題は出題されないため、記述問題が苦手な人は入試問題に取り組みやすいと感じているかもしれません。しかしマーク式だからといって安心かといえば、決してそうではありません。出題される問題は勘で当てられるようなものではなく、思考力や判断力を問われるような一筋縄ではいかない問題が多く出題されます。また、問題文自体の文章量や情報量が多いため、試験時間内にすべて解答し終えるような時間配分も必要です。
●共通テストの出題範囲
共通テストで出題されるのは、教科書レベルの範囲内とされています。例年、各教科の基礎ができているかを測る問題が多い傾向です。ただし、2025年以降の共通テストについては大幅な変更が加えられますので注意しましょう。
文部科学省が公表した「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施大綱の予告」によると、新たに「情報」の教科が加わるほか、一部科目の全面改訂があるなど、これまでの共通テストの試験問題から大幅に変わることが予想されます。これは2022年に学習指導要領が改訂されたことが背景にあり、指導要領に合わせて共通テストの科目も全面的に変更される予定です。指導要領上の単位数で見ると、受験生にとって負担が増加する結果となるため、早くから対策しておくことが求められます。
●共通テストで取るべき点数の目安
共通テストで合格圏内に入るために必要な点数は、志望する大学によって異なります。国立大学を志望する場合は得点率70〜80%、私立大学の共通テスト利用方式で受験する場合は80%以上、その他は60〜70%が合格ラインの目安です。入試は結果的に合格ラインをクリアできていればよいので、苦手科目の失点を抑えて、得意科目で得点を伸ばす戦略を練る必要があります。合格のボーダーラインを知るためにも、各大学が公表している合格最低点をチェックしておくことは必須です。
共通テストの対策はなるべく早めに
共通テストのための勉強は、直前期だけ行うような付け焼き刃では上手くいきません。勉強はできるだけ早めに始めるようにしましょう。
とはいえ、いきなり過去問から取り組むのはおすすめしません。基礎が固まっていないうちに本番の問題に取り組もうとすると行き詰まってしまい、モチベーションの低下にもつながりかねません。また、高1や高2の段階ではすべての受験範囲を習っていないため、解けない問題もあるでしょう。まずは、中学と高校で習った内容を完璧にするのが鉄則なので、問題集などを用いて復習と基礎固めを徹底してください。
高校3年生の夏休み前までには各学年の内容をインプットして定着させ、復習し終えておきたいところ。進度の早い高校では高3になるときにはすでに過去問題を解き始めているところも珍しくありません。秋以降は対策問題集や予想問題集、過去問などを解く回数を増やしてアウトプットに取り組みます。
これらの学習を効率的に進めていくために、早めの段階から勉強計画を立てておきましょう。
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共通テストの対策をするうえで大切なこと
共通テストの対策でまず重要なのが、自分が受験する志望大学を絞り、受験科目を明確にすることです。特に理科や社会などは科目選択が必要なため、確実に点数を取れるよう志望校の教科や科目を把握しておきましょう。
受験科目の中で、自分の得意分野を優先して選ぶことは、共通テスト攻略として必須です。
例えば、理科であれば基礎2科目受験をする場合、物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎の4科目から2つを選択しなければなりません。ただし学部などにより課せられる選択パターンが異なるため、あらかじめ志望する大学の受験科目をしっかり確認しておきましょう。
試験時間が異なる科目もあるので、どちらを受けるか迷っている場合は両方受験するというのも一つの手段です。ただしあまりにも範囲を拡大させてしまうと、どっちつかずの状態で勉強が中途半端になってしまうリスクもあるため、対応可能な範囲を見極めながら判断しましょう。
また共通テスト対策として重要な復習ですが、漠然とこれまで学習した内容をおさらいするのではなく、出題傾向を分析して志望校に沿った対策をすることが重要です。なお、2025年度以降は前述のように科目や出題範囲、解答時間などが変わるため、変更点もチェックしておきましょう。
共通テストの勉強の流れ
共通テストで押さえておきたい点は、出題範囲は教科書に準じているということです。教科書から逸脱した難易度の高い問題が出題されることはないため、教科書レベルの問題を正確かつ的確に答えられれば合格ラインに達することができます。ここからは、共通テストの勉強を効率的に行うコツやアドバイス、具体的な勉強の流れを時系列を追って紹介します。
●教科書で基礎固めをする
共通テストの範囲が教科書の範囲内ということは、基礎固めのためにまず教科書をすべて復習することが鉄則です。下手に教材を買い込むよりも教科書を読み直して、習った内容をしっかり復習することのほうが重要になります。おさらいすることで苦手分野が見えてくるので、見つかった苦手分野は基礎固めの段階から克服しておきましょう。理解が甘いところを見つけて重点的に復習をすれば、弱点が潰されて高得点獲得につながります。
●問題演習を繰り返す
基礎がしっかり身についたら、次はテスト形式に慣れるために問題演習を繰り返し行います。おすすめは共通テストの問題集や過去問を解くことです。わからなかった問題は解法などを確認し、解けるようになるまで繰り返し勉強しましょう。つまずいた問題は、どの公式を活用するかなど基本に立ち返ることが大切です。
また、過去問を解くときは全教科平均点以上取ることを意識し、出題傾向を分析しながら行うと効果的です。どんな問題集を選んだらいいか迷っている場合や解き方がわからないときは、塾の先生に相談してみるのもよいでしょう。
ただし、共通テストは導入されてまもない試験のため、過去問もまだ多くはありません。もし機会があるなら、追試や模試、共通テスト対策の講習などに参加してみると力試しにもなるのでおすすめです。
●時間を計りながら過去問を解く
過去問や予想問題などを解くときに、問題文をゆっくり読んで自分のペースで解いているままでは共通テストの出題形式に対応できません。実際のテストでは制限時間があり、限られた時間内にすべて解答し終えるだけでなく、見直しの時間まで確保する必要があります。そのため、過去問を解く段階から実際のテスト時間を意識し、時間を計って問題演習を行うようにしましょう。
設問や選択肢を読むスピード、計算の速さ、問題を解く順番、時間配分などを確認し、共通テストへの戦略を固めることが合格への近道です。それでもどうしても解けなかった問題や時間がかかってしまった問題は、原因を突き止めるのが大切です。教科書や問題集、参考書などを復習し、弱点克服を目指しましょう。
参考コラム:大学入学共通テストで高得点を取るための戦略!勉強法や対策について
共通テストは基礎固めをしたのち、過去問演習を
共通テストでは、どの受験生も対策を模索しながら勉強を進めています。ただし、出題は教科書の範囲内ということが公表されているため、復習をしっかり行い確実に点数をとれるようにすれば合格ラインに達することが可能です。2025年度からは共通テストの試験問題の大幅変更が発表されているので、新しいスタイルに対応できるよう計画的に勉強を進めるようにしましょう。
とはいえ慣れないことも多く、共通テストに対して不安を抱く受験生や保護者の方々も多いかと思います。そんなときは、塾の先生に頼ってみるのも有効な手段の一つです。「京進の個別指導スクール・ワン」なら、集合塾と家庭教師のよいところを併せ持つハイブリッドな学習スタイルで志望校合格をサポートします。完全1:2の個別指導で質問がしやすく、褒める指導で子どものやる気を引き出し、自然と学習習慣が身につくようになります。
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