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総合型選抜の対策はいつから始めたらよい?スケジュールの例も紹介

2024.04.25

大学入試の選抜方法は、大きく分けて一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3つがあります。

総合型選抜とは、大学が求める学生像を示した「アドミッション・ポリシー」に合致する受験生を選抜する方式です。
アドミッション・ポリシーは大学や学部・学科ごとに、事前に公開されています。また、学校推薦型選抜とは異なり、学校からの推薦は必要ありません。
総合型選抜を採用している大学は多く、国公立大学では8割程度、私立大学では9割程度に達しています。2022年度の大学入試の選考方法においても、全体の約20%が総合型選抜でした。

今回は総合型選抜での大学入学を目指す高校生のために、総合型選抜に向けてどのように対策すべきか、エントリーや出願のスケジュール、合格を勝ち取るための対策を解説します。

◆本記事の目次

●総合型選抜の対策はいつから始めたらよい?

総合型選抜を有利に進める重要なポイントには、まず対策を開始するタイミングが挙げられます。総合型選抜での選考基準のひとつに、高校1年生からの評定平均(評定)があるからです。
総合型選抜に限らず推薦入試を希望する場合、高校1年時からの学校での成績、評定は非常に重要です。推薦入試を検討している、できるだけ入試の選択肢を広げておきたいと思う人は、高校1年生のときから大学受験を意識して計画的に学校生活を送ることをおすすめします。

評定を上げるためには、テストの点数はもちろん、日々の授業へ真面目に取り組む、提出物の期日を守るといったことが重要です。勉強へ前向きな姿勢をアピールするために、授業で活発に質問や発言をするとよいでしょう。高校生活は忙しいため、提出物を忘れてしまわないように、手帳やアプリを活用して上手にスケジュールを管理してください。
また、学習面だけではなく、課外活動などの活動実績も意識する必要があります。部活動や委員会活動などの校内の活動だけではなく、校外でのボランティア活動や習い事、資格取得などさまざまなことが評価の対象となります。

しかし、推薦入試が有利になるからと、自分にとって意欲がわかない、興味が持てない活動を無理に行うのはおすすめできません。情熱を持って取り組める活動のほうが大きなアピールになり、自分自身にもプラスになります。

小論文対策や面接対策など、具体的な入試対策については、高校3年生の春からスタートさせるのが理想です。遅くとも高校3年生の夏までには取り掛かるようにしましょう。

●総合型選抜の大まかなスケジュール

総合型選抜では併願も可能です。そのため、複数の大学を受ける際は大学ごとの入試日程を把握しておきましょう。総合型選抜の大まかなスケジュールについて解説します。

入試までの流れ

総合型選抜は、学力試験のみで合否を決める一般入試とは異なり、志望動機や面接での印象などの人物評価を経て合格者を選定するため、選考に時間がかかります。
また、大学によってスケジュールは異なりますが、以下のように私立大学の募集開始後に国公立大学が続くのが一般的です。

・私立
*出願:9月~
*入試:9月~11月
*合格発表:11月~12月上旬

・国公立
*出願:9月~
*入試:10月~11月
*合格発表:11月~1月上旬

・専門学校
*出願:6月~9月
*入試: 7月~10月
*合格発表:8月~12月

選考の方法

一般的には、志望理由書や調査書などによる書類選考、面接、小論文などの結果により合否を判定します。その他に、筆記試験や実技試験、口頭試問、プレゼンテーションなどが実施されるケースもあります。国公立大学の中には、共通テストが課せられる大学もあります。志望する大学や学科に合わせた対策が必要です。

●総合型選抜のモデルスケジュールと具体的な対策

総合型選抜での合格可能性をアップさせるためにはコツがあります。具体的な対策法をモデルスケジュールと共に紹介します。

高校1年生~2年生

  • 定期テストや小テストで良い成績を取る
  • 部活やボランティアなど課外活動に力を入れる
  • 日々の授業を真面目に受ける
  • 提出物をきちんと出す
  • 英検(実用英語技能検定)など資格を取得する

総合型選抜を受ける受験生にとって、高校3年間の評定は大切なので、早いうちから、授業や提出物にきちんと対応する必要があります。また、それと同時に志望校が求める学生像に近づくために、さまざまな経験を積むことも大切です。

提出書類に具体的なアピールポイントを盛り込めるように、日々取り組んでいる校内での活動や課外活動について簡単な記録を残しておくと出願時に役立つでしょう。

高校3年生の4月

  • 志望校を決める
  • 志望校の出願書類を作成し提出する

高校3年生の4月は、志望校を決定し、その大学に合わせた推薦入試対策を始める段階です。まず大学の情報を取集し、実際の学内の雰囲気を知るために、オープンキャンパスや入試説明会に行きましょう。特に目標とする学部や学科が思いつかない場合は、自己分析をしたり、高校や塾の先生など大学について深い知識のある人からアドバイスを受けたりするのもおすすめです。

志望校が決まったら、選考方法や提出書類を確認しておきましょう。総合型選抜では一般的に、願書だけではなく、志望理由書や自己推薦書の提出が必須となります。公開されている志望大学側が求めている学生像に自分が合致していることが伝わるように、これまでの経験を盛り込みながら自己PRしましょう。

なお、総合型選抜の対策を一般入試や学校推薦型選抜の受験勉強と並行して行うケースも多いです。

高校3年生の5月~試験

  • 小論文の対策を始める
  • 面接や口頭試問の対策をする

小論文、面接や口頭試問については、それぞれ個別に対策が必要です。小論文はまず書き方のルールを把握し、志望する大学ではどのようなテーマがよく出題されるのかリサーチし、そのテーマについての知識を深める必要があります。そのうえで、過去問題を解いてみましょう。

小論文や面接、口頭試問の練習は先生や第三者に見てもらいながら繰り返し行いましょう。フィードバックをもらいながらブラッシュアップしていくのが、合格への近道です。

総合型選抜の対策はいつから?‐高校1年生からが正解

総合型選抜は、一般入試と同じく誰にでもチャンスがあり、学力だけではなく幅広い能力が評価される入試方式です。試験当日の学力のみで決まるわけではないからこそ、高校入学時点から対策を始めることが大切といえます。「高校に入学したばかりですぐに大学のことを考えるのは大変」と思うかもしれませんが、受験の選択肢を増やすためにも頭の片隅に置いておくとよいでしょう。

また、総合型選抜で出題される「小論文」や「面接」について、どのような対策をすればいいかわからないという方もいるのではないでしょうか。京進の個別指導スクール・ワンでは、多様化する入試制度や大学、学部・学科に合わせたカリキュラム編成も行っており、総合型選抜の対策にも対応可能です。

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