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子どもにいつからスマホを持たせるべき?上手に付き合う方法

2024.08.19

「いつから子どもにスマホを持たせるべきか」は多くの保護者が悩むテーマでしょう。最近では、格安スマホなどでも低年齢向けの安価なプランも増えており、小学校高学年にもなると多くの子どもが自分専用のスマホを持っています。

今回は、「一般的に子どもはいつからスマホを持つようになるのか」「どのようなきっかけでスマホを持つようになるのか」などについて、調査結果も交えながら解説します。また、子どもがスマホと上手に付き合うための方法も紹介しますので、参考にしてください。

◆本記事の目次

●周りは子どもにいつからスマホを持たせている?

子どもにスマホ(スマートフォン)を持たせるきっかけとして、「友だちはみんな持っているよ!」と周りと比較され、ねだられるケースは少なくありません。

「小学生だから連絡手段の端末としてはキッズ携帯で十分」と返答しても、周りの友人はみんな持っているといった状況だと、納得できないという子どももいるのではないでしょうか。

内閣府では、満10歳から満17歳の青少年と彼らと同居する保護者各5,000人と、 0歳から満9歳の子どもと同居する保護者3,000人を対象に、青少年のインターネット利用環境についてアンケートを実施し、「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果(速報)」として結果を発表しています。

その中で、スマホと携帯電話の利用状況の調査があり、その回答結果を見ると、10歳未満までは親子で共用しているケースが多く、10歳以降は本人専用のスマホや携帯電話の所有率が高まることがわかりました。また、中学生になる13歳以降になると、さらに本人専用のスマホや携帯電話の所有率が上昇し、その割合は9割以上になります。

10歳と13歳で多くの保護者が子どもにスマホを持たせるようになる理由には、以下のようなことが考えられます。

①10歳

小学校低学年のうちは、塾・習い事に行く際や、どこかに遊びに行く際は、常に親が付き添うことが多いです。しかし、10歳頃には小学校高学年に差し掛かり、徐々に一人で外出することが増えてきます。連絡手段としてスマホを持たせ、位置情報を把握したいと考える保護者が増える時期と考えられるでしょう。

②13歳

13歳は中学校に進学するタイミングで、それを機にスマホを持たせる家庭が多いと考えられます。中学生になると、部活、塾などで夜遅くまで外で過ごすことも増えます。また、友だちとの付き合いでもスマホは必要となるでしょう。親と共有のスマホで友だちと連絡を取るのは難しくなるため、ほとんどの家庭が本人専用のスマホを購入しているようです。

【出典】「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)p10」(こども家庭庁)

調査結果によると、13歳で9割の子が自分専用のスマホを持っているので、これが一般的といってよいでしょう。しかし、家庭によっては「スマホは便利ではあるけれど、特に差し迫って必要とは感じない」、「個人情報の取り扱いや学習面への悪影響が心配」といった理由から中学校入学以降もスマホを持たせない場合もあります。

調査結果はあくまで目安としながら、親子でよく話し合い、決めるようにしましょう。

●子どもにスマホを持たせている家庭の主な理由は?

子どもに何歳からスマホを持たせるかは、子ども自身や親子の生活に大きく影響するため、子育てにおける大きな決断のひとつです。子どもがスマホを利用するとなると、その分追加で通信費がかかるので、家計への影響も無視できません。そんな中で、子どもにスマホを持たせる主な理由について解説します。

子どもと連絡を取りやすくなるから

子どもにスマホを持たせる理由の一つには、子どもと連絡がすぐに取れるため、という点が挙げられるでしょう。電話やメール、LINEなどを介して子どもとすぐに連絡が取れるため、送り迎えなどの待ち合わせでは、非常に便利です。

さらに、事故や地震などの自然災害があったときは、お互いの状況を伝え、安否を確認し合うのにも役立ちます。

子どもの居場所を確認できるから

安全を確認するために、スマホのGPS機能で子どもがいる場所を把握しておきたいという保護者も少なくありません。最近では、機種によっては子どもが改札を通過する際に保護者に通知が届くものもあり、遠方に通学する子どもが問題なく通学できているか、異変が起こっていないかに気づきやすいので安心できます。

子どもが早くからインターネットになじめるから

文部科学省のGIGAスクール構想で、日本ではすべての児童・生徒1人につき1台ずつタブレット端末が配布されるなど、デジタルスキルの習得やインターネットを活用できる素養が求められています。現在あるいは将来のほとんどの職種で、ITスキルの活用が必須と考えられているからです。

スマホだけでは、プログラミングなどの本格的なデジタルスキルを学ぶのは難しいでしょう。しかし、基本的なデジタルスキルなら身につけ、活用することができます。特にインターネット上での検索、情報収集、連絡ツールやアプリの活用スキルなどは、スマホでも十分に身につけられ、本格的なデジタルスキルを学ぶ前の下準備にもなります。

●子どもがスマホと上手く付き合うために親ができること

スマホは通話やメールだけではなく、支払いに使ったり、身分証明書となったりと、生活するうえで欠かせないものになりつつあります。しかし、買い与えるのには慎重になる保護者の方も多いでしょう。それは、使い過ぎによる視力の低下、睡眠不足や生活リズムの乱れ、スマホ依存、スマホを介した人間関係のトラブルや有害サイトへの誘導など、さまざまなリスクがあるからです。

スマホを安全に活用するためには、正しい知識や使い方を学び、子どもだけではなく子どもを見守る大人もITリテラシーを高める必要があります。スマホと上手に付き合うために保護者ができること、子どもに教えるべき注意点を解説します。

スマホの使用ルールを決める

大人でも時間を忘れてスマホをいじってしまうケースは多いです。子どもならなおさら、利用時間や使用場所など、ルール作りが重要です。

特に勉強中はスマホが近くにあると気が散ってしまい、集中できません。塾によっては自習室へのスマホの持ち込みを禁じていることもあります。

ルールを決める際は、実際にルールを守っていくために、子ども自身が理解し、納得できる内容にすることが大切です。

*ルールの例
・夜22時以降は使わない
・1日の自由な使用時間は2時間
・アプリをインストールする際は保護者に確認する

子どもと話し合い、実行可能な内容にしましょう。

スマホの利用制限をする

スマホ自体のスクリーンタイム機能を利用すれば、スマホの利用時間に制限をかけることが可能です。一定の時間利用すると、デバイス(iPhoneやAndroidなど)や特定のアプリが使えなくなり、強制的に利用にストップをかけてくれます。

また、閲覧制限によって、有害サイトから子どもたちを守るフィルタリング機能の活用もおすすめです。年齢や学年に合わせてフィルタリングのレベルも設定できます。

利用制限を上手く活用しながら、子どもとスマホの関係をコントロールしてあげましょう。

スマホを使ううえでのマナーを教える

生まれたときからスマホに触れている子どもたちだからこそ、スマホの操作には長けていますが、スマホを使う際のマナーを教えることも大切です。

当たり前ですが、食事中にスマホを見ない、対面で誰かと話をしているときはスマホを触らないことを教えましょう。

また、トラブルに巻き込まれないために、SNSを介してのやり取りには気をつける必要があります。ネット上で情報を発信することは、自分の個人情報の流出や他人の肖像権の侵害となる危険性があることもしっかり伝えましょう。違法サイトへのアップロード、違法サイトからのダウンロードも問題になることがありますので、注意を促しましょう。

ときには、子どもだけで対応、解決できないトラブルに巻き込まれることもあるかもしれません。保護者に無断でゲームアプリなどに課金してしまうこともよくあることです。

何かあった場合は、すぐに保護者に伝えることで、トラブルを最小限に収められます。困ったことが起きたらすぐに相談するということを親子で確認しておきましょう。

出典:こども家庭庁「ネット・スマホ 活用世代の 保護者が知って おきたいポイント

スマホはいつから持たせるべきか、ルールを事前に決めてスタートしよう

スマホを持つことは、メリットが多いですが、子どもの生活や学習に大きな影響を与えるリスクもはらんでいます。大人でもスマホに多くの時間を使ってしまい、スマホ依存のような状況に陥ることもあるので、中学生や高校生がそうなってしまうことは当たり前のことともいえます。

子どもにスマホを持たせる際は、親子で使用ルールを作ったり、スマホの使用マナーを教えたりすることが大切です。子どもが上手にスマホと付き合えるようにサポートしてあげましょう。

京進では、学習面だけではなく、スマホに関するお悩みもおうかがいします。「子どもがスマホに夢中で勉強が心配」という場合は、ぜひお問い合わせください。

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