- 低学年
- 中学受験
小学生のスマホ所有率はどれくらい? 持たせるメリットや管理の方法
スマホ(スマートフォン)の普及率の高さは言うまでもなく、もはや生活必需品と言えるでしょう。子どもにとっても例外ではなく、スマホを所有し始める時期も低年齢化してきています。しかし、「小学生でもスマホを持たせて良いのか」「依存性や勉強に影響がないか心配」と不安に思い、持たせるタイミングに悩む保護者の方も多いです。
この記事では、小学生のスマホの所有率と、子ども用に携帯電話を持たせるメリット・デメリットを解説します。小学生の保護者の方向けに、スマホを管理するポイントも紹介しているので、スマホを持たせる時期や管理方法に悩んでいる方はぜひ参考にしてください
◆本記事の目次
- 小学生のスマホ所有率
- 保護者が小学生の子どもにスマホを持たせる理由
- 小学生にスマホを持たせるメリット・デメリット
- 小学生のスマホを管理するポイント
- 小学生のスマホ使用はルール作りと保護者の適切な管理が大事!
●小学生のスマホ所有率
実際に、小学生のスマホ所有率はどれくらいなのでしょうか。
こども家庭庁が、未就学児から高校生を対象に行った2023年の「青少年のインターネット利用環境実態調査」の調査結果を見ると、小学生全体で見たときの所有率は48.4%です。小学校低学年から中学年にあたる6~9歳の所有率は26.4%であるのに対し、10歳以上の高学年になると70.4%まで上がっており、学年が上がるごとにスマホ所有率は上がる傾向にあると言えます。さらに中学生になると所有率は93.0%と、大多数の子どもがスマホを持っているとわかりました。
注目すべきは、スマホの所有率は10歳を境に一気に上がり、また10歳を境に「子ども専用」と「親と共用」の割合が逆転し「子ども専用」の割合が多数派になる点です。9歳までは専用率が36.6%で親と共用で使用している割合の方が高かったですが、10歳から専用率が65.2%になっています。
調査によると、子どもに持たせる機器に関しては、iPhoneやAndroidなど大人と同様のスマホだけでなく、SIMカードの入っていないスマホ、キッズ向けの端末、キッズケータイ、自宅用のパソコン、タブレットなどの機器を持たせているご家庭も一定数存在します。
いずれにせよ、小学生のスマホの所有率は年々増加傾向にあり、年齢に合わせて使い勝手などを考慮し、買い与えているご家庭が多いようです。
【出典】「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果(速報)」(こども家庭庁)
●保護者が小学生の子どもにスマホを持たせる理由
小学校高学年から所有率が格段と上がるスマホですが、小学生の保護者はどういう理由でスマホを持たせているのでしょうか?
ここでは、スマホを持たせる主な理由を2つ紹介します。
子どもの行動範囲が広がるから
子どもの年齢が上がるにつれて、友だち付き合いや塾通いなど行動範囲が広がります。出先で家族と連絡を取り合うためであったり、通学や習い事に通う際にGPSで居場所を確認するためであったりと、子どもの安心・安全を守る防犯目的のケースが多いようです。
スマホには位置情報や防犯ブザーなどの防犯機能のついたものもあるので、お守り代わりにもなるでしょう。
子どもの友だちが持っているから
「友だちがみんな持っている」「友だちとの部活動の連絡や待ち合わせに使う」など、友だちが持っているからという理由も多く聞かれます。スマホがないと話についていけず、我が子が嫌な思いをするかもしれない…と不安に思う保護者の方もいるでしょう。
このように、周りの状況に合わせてやむを得ず持たせる決断をする保護者の方も少なくないようです。 以下の記事では、スマホを持たせる時期やポイントをまとめています。スマホを子どもにいつから持たせるか悩んでいる方は、併せてご参照ください。
参考コラム:子どもにいつからスマホを持たせるべき?上手に付き合う方法
\生徒ひとりひとりに合った指導で志望校合格へ導く/
●小学生にスマホを持たせるメリット・デメリット
スマホは手軽に連絡できて便利な反面、使い方を間違えると依存症のリスクや勉強に支障の出る可能性もあるため注意が必要です。ここからは、小学生がスマホを持つことのメリット・デメリットをチェックしていきます。
メリット
・子どもと連絡を取りやすくなる
スマホの一番のメリットは、子どもと外出先で簡単に連絡が取れることでしょう。通話やチャットメッセージなどが気軽に送れ、GPS機能が搭載されているため居場所を常に把握できるのも安心です。
・ネットリテラシーが身につく
ネットリテラシーとは、ネット上の情報を正しく理解し適切に使う能力を指します。インターネットの利用にあたっては、SNSでの炎上や有害サイトの閲覧など、使い方を間違えれば大問題も起こりかねません。小学生のうちから日常的にスマホを使って適切にネットに触れておくことで、正しいITリテラシーを身につけ、検索機能などを利用した効率的な情報収集の仕方を自然に学べます。
・知的探究心を育める
スマホは広い世界を知り、知識を深め、興味のある情報にアクセスできる道具にもなります。ネットは正しく活用できれば、子どもの好奇心を刺激する良い教育の場ともなり得ます。
デメリット
・スマホに依存しやすくなる
小学生のうちからスマホを持たせる最大のデメリットと言えば、スマホ依存でしょう。勉強などのやるべきことを放置して、友だちとのメッセージアプリやゲームに没頭するようになるのは、保護者の方が一番恐れていることではないでしょうか。
スマホとは適度な距離を置いて付き合わなければ、四六時中スマホが手放せなくなり、勉強や将来の進路などにも大きく影響してしまいます。長時間スマホでSNSを見たりしないよう、節度を持って使用することが大切です。
・不適切なコンテンツにアクセスする恐れがある
スマホを持つことで、ネット上の広告や外部リンクなどから、小学生が見るべきではない不適切なコンテンツにアクセスする危険性も生じます。フィルタリング機能を活用するなど後述するスマホ管理を徹底し、有害サイトはブロックしましょう。
・トラブルに巻き込まれる恐れがある
SNSなどのネット上での人とのやりとりは、トラブルに巻き込まれる原因をはらんでいます。子どもが投稿したもので炎上につながってしまったり、見知らぬ人とのやりとりで思わぬトラブルに発展したりする可能性があります。スマホを使用する前に、必ず外の世界とつながることのリスクについて親子で話し合い、危険性を理解することが必要です。
●小学生のスマホを管理するポイント
小学生のスマホ使用は、保護者の管理が重要になります。保護者は子どものスマホ利用時間や利用状況を把握し、適切に管理をしましょう。ここからは、子どものスマホを管理する際のポイントを解説します。
スマホを利用する時間やルールを決める
子どもにスマホを持たせるときは必ず事前にルールを作り、使用時間や連絡先の登録、アプリの選び方、課金の有無などを保護者が管理できるようにしましょう。後から使用時間などの制限を設定するのでは、納得できないこともあるでしょうから、最初が肝心です。
例えば目安として20時以降は使用しない、リビングには持ち込まない、連絡先を交換するときは相談する、勝手にアプリをインストールしないなどのルールを決めます。使用時間がわかりやすいよう、制限機能などを活用してもよいでしょう。 ただし、スマホの使用ルールは保護者が一方的に「こうしなさい」と決めるものではありません。自主的にルールを守るためにも、親子で話し合って両者が納得できるルールを決めることが大切です。
フィルタリングサービスを利用する
子どもをネット上のあらゆる被害から守るためには、適切な利用制限を設けることも重要です。制限がない場合、知らずに有害サイトにアクセスしたり、SNSの甘い誘いに乗って事件に巻き込まれたりするリスクが格段に上がります。 今は多くの通信回線キャリアやパソコンで、保護者が利用方法を管理できる「ペアレンタルコントロール」が利用可能です。保護者の端末で設定すると有害サイトをブロックできるフィルタリングや、有料アプリのダウンロード、商品購入の制限などもできます。制限は子どもの成長に合わせて段階的に調整可能なため、上手に活用しましょう。
●小学生のスマホ使用はルール作りと保護者の適切な管理が大事!
子どもにスマホをいつ持たせるか、どのように使用するかは保護者の悩みの種でしょう。子ども同士の付き合いも大切ですが、スマホの使い過ぎで勉強時間が確保できず、成績に影響が出てしまっては大問題です。
スマホが原因で勉強に集中できないという場合は、塾に頼るのも1つの手です。塾であれば、勉強中はスマホが使用できないので、雑念なく集中して学習に取り組めます。
「京進の中学・高校受験TOPΣ」では、子どもが自ら勉強に取り組むように“習慣”から改善していきます。また、独自の学習アプリ「京進Study」により、学習状況を可視化することで効率的な学習管理が可能です。
「子どもがスマホばかり使って勉強しない」とお悩みの方は、学習習慣が身につく「京進の中学・高校受験TOPΣ」へぜひご相談ください。